換気扇から雨漏りが発生する原因と対処法
2023/04/04
換気扇から雨漏りは発生するのか、発生原因は何なのか、対処法はどうすればよいか、と疑問やお悩みをお持ちではありませんか?
換気扇の雨漏りは、換気扇周りの劣化や外壁の経年劣化によるものが原因です。
しっかりと原因調査したうえで、適切な方法で対処することが大切です。
この記事では、換気扇から雨漏りが発生する原因と対処法について解説します。
換気扇の雨漏りが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
換気扇から雨漏りが発生する5つの原因
換気扇の雨漏りは、換気扇周辺の劣化や外壁の劣化による原因と、台風などの強風による自然災害によるものがあります。
主な原因としては、以下の5つになります。
・換気扇フードの劣化
・換気扇周辺のコーキングの劣化
・自然災害の強風による雨のふきこみ
・外壁のひび割れによる影響
・換気扇ダクトからの水漏れ
それぞれ解説します。
換気扇フードの劣化
換気扇は雨が室内に吹き込まないようにフードが取り付けられていることが多いですが、フード自体の変形や破損による劣化が原因で雨漏りが起きたりします。
雨の侵入を防ぐフードは樹脂製の物であれば、数年で劣化してしまいます。
金属製のものであれば、サビによる影響で穴があいてしまい、そこから雨水が侵入して雨漏りを引き起こします。
換気扇周辺のコーキングの劣化
換気扇は外壁に穴をあけて取り付ける場合がほとんどのため、隙間からの雨漏り防止のため、パッキンやコーキングをして隙間を埋めます。
コーキングは雨や紫外線によって影響を受けるので、7〜10年ほどで劣化してきます。
ひび割れを起こすと、隙間から雨水が浸入し、雨漏りの原因となります。
特に南側は日差しによる劣化が早いため、注意して確認する必要があるでしょう。
自然災害などの強風による雨のふきこみ
換気扇のフードは雨が入り込みにくい構造になっているのですが、台風などの強風によって雨水が入り込むケースはゼロではありません。
換気扇が可動しないときは、シャッターなどのブラインドをしますが、風が強い場合は、シャッターが開いてしまい、その隙間から雨水で雨漏りをおこすこともあります。
経年劣化でシャッターの閉まる力が弱くなっている場合は、さらに雨が吹き込む恐れもあるでしょう。
外壁のひび割れによる影響
外壁がひび割れを起こすと、雨漏りになることが多いですが、換気扇付近から伸びている形のひび割れは、換気扇周辺の劣化による可能性が高いです。
換気扇の開口部は四角の場合が多いため、四隅の角からひび割れが生じやすいのです。
また、換気扇周辺はとくに汚れることがあるので、外壁の汚れによって塗膜の劣化が始まり、ひび割れをおこす場合があります。
ひび割れの大きさが0.3mm以上の場合は、緊急性が高い大きさのため、外壁自体の修理が必要になってくるでしょう。
換気扇ダクトからの水漏れ
換気扇ダクトにたまってしまう水による影響も原因のひとつです。
長いダクトの場合、ダクトの配置によっては途中で雨水がたまってしまうこともあります。
正常な配管は、室内側が高く、外壁側が低く配置されているのですが、施工不良などで傾きが逆のパターンになっていると外に排出されず、雨漏りにつながります。
換気扇からの雨漏りによる建物への影響
換気扇の雨漏りが原因による建物自体への影響も考えられます。
どういった場合があるのか見ていきましょう。
建物構造体への影響
換気扇からの雨漏りによって、建物の構造体への影響が考えられます。
柱や土台となる構造体まで雨水が侵入すると、木材や金属の腐食やシロアリは発生してしまい、建物自体の劣化につながる可能性もあります。
通常は見えない場所でもあるので、気づいたときは被害が拡大している場合があります。
建物内装への影響
換気扇から雨漏りが発生すると、壁紙のシミや剥がれ、カビの発生を招くこともあります。
壁紙の下が石膏ボードの場合は、水に濡れると変形してしまいますので、交換が必要になってくるでしょう。
家財道具への影響
雨水が室内へ侵入し、家具や家電を濡らしてしまうこともゼロではありません。
木材の家具などはカビも発生しやすくなり、家電は漏電に繋がる場合もあります。
漏電すると火災が発生することもあるので、注意が必要です。
換気扇の種類
換気扇の種類も見ていきましょう。
プロペラファンタイプとシロッコタイプがあり、それぞれ特徴があります。
プロペラファンタイプ
プロペラファンタイプは、簡易的な構造のため、雨漏りが起きやすい構造です。
昔からあるタイプで、年数が経過した建物に設置されている場合が多く、壁に面して取り付けられています。
劣化するとファンを回すモーターも弱ってくるため、そこから雨水が入りやすくなります。
構造が簡単なため、費用が安く、取り外して掃除しやすいのがメリットですが、空気を押し出す力が弱く、雨風が入りやすいのがデメリットです。
シロッコファンタイプ
シロッコは、円筒の形をした中に細い羽の形をしたファンがあり、レンジフード内に取り付けられるタイプになります。換気口の面積が小さくできるため、雨漏りがしにくい構造で、近年多く見られる換気扇です。
空気を外に押し出す力が強く、外の風の影響を受けにくいのが特徴ですが、内部が見えづらい構造のため、雨漏りに気づきにくい点がデメリットでもあります。
換気扇から雨漏りが発生したときの対処法
雨漏りが発生したら、まずは原因を突き止め、適切な対処が重要です。
専門家へ依頼する
専門家へまずは調査を依頼することで、素早く雨漏りをみつけられるでしょう。
主に以下のような調査方法があります。
・目視による調査
・散水による調査
目視は、目で見える範囲の調査になりますが、早期発見できるので、緊急性の高い雨漏りには有効です。
もう一つの散水調査は、雨漏りと疑われる箇所に水を掛けて、漏れているかを調査するものです。
原始的で確実に確認ができますが、費用が高いことや確認までに時間を要することがデメリットです。
コーキングによる補修
劣化したコーキングを除去し、密着性が高まるプライマーによる下塗りを行ったのちに、新しくコーキングを打ち直して補修します。
コーキングのひび割れが小さい場合は、既にあるコーキングの上から補修する「増し打ち」でも可能ですが、上塗りするだけのため、短期間で取れてしまう可能性があります。
根本的な解決は打ち直しをおすすめします。
外壁のひび割れを補修する
外壁のひび割れが原因だと、外壁の下の防水シートも劣化している可能性もあります。
外壁は10年程度がメンテナンスの目安となりますが、外壁塗装の種類や環境にもよるので、汚れやチョーキングが目立ってきたら、外壁が劣化してきている目安と考えるのがよいでしょう。
劣化した換気扇フードを修理する
劣化した換気扇フードは新しいものへ交換することをおすすめします。
もともと付いていない場合でも、後付で取り付けられる場合もあるので、専門業者へ確認してみるのがよいでしょう。
火災保険が使える場合もある
換気扇の修理に火災保険が使える場合もあります。
使えるケースとしては、自然災害による雨漏りのみです。台風で換気扇が破損したなどの場合は、保険適用になる場合が多いです。加入している火災保険の保険証券や問い合わせをしてみるのがよいでしょう。
ただし、被害から3年以上経過した場合は、適用外となってしまうので併せて注意が必要です。
使えないケースとしては、経年劣化による外壁のひび割れが原因での雨漏りは対象外となるので注意が必要です。あくまで自然災害によるものになります。
リフォームの際の施工不良による原因は「リフォーム瑕疵(かし)保険」が適用される場合もあるので、保証内容をしっかり確認しておく必要があります。
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まとめ
換気扇からの雨漏りは、換気扇フードの破損やコーキングの劣化、外壁のひび割れによるものとさまざまです。
雨漏りは内部の建築材が腐食したり、シロアリが発生したりと建物自体の劣化につながります。
雨漏りは放置せずに、しっかり調査をしたうえで、原因を特定することが大切です。
この記事で紹介した対策方法を理解して、大切なお家を守っていきましょう。
エーストラストでは雨漏り診断士が在籍し、屋根の状態確認をしっかりと行った上で、雨漏り修理にあたります。大阪府で雨漏り修理をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
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