倉庫で雨漏りが起きた時の対処法と予防策
2023/04/21
倉庫からの雨漏りって困りますよね。
大切なものを保管する場所ですから、それらを濡らすわけにはいきません。
では、倉庫で雨漏りが起きたときは、どのように対処すればよいのでしょうか? 雨漏り修理について、予防策と合わせて紹介するのでぜひ参考にしてください。
倉庫からの雨漏りはなぜ起きる?
しっかりと密閉しているはずなのに、なぜ雨漏りが発生するのでしょうか?
「天井に穴が開いている」など目立った劣化ならわかりやすいのですが、「見渡す限り異常はなさそうだけど……」ということもありますよね。
今後のことを考えても、まずは原因を特定することから始めましょう。
ボルトが錆びている
倉庫の屋根には、主に「波型スレート」「化粧屋根」の2種類が使われています。
どちらもボルトで固定するため、そのボルトが錆びると雨漏りの原因になることがあります。
最近はステンレス製のボルトが主流になってきましたが、少し前までメッキ加工を施した金属製ボルトもよく使われていました。金属は錆びやすいので、屋根を留めているのが金属製ならご注意ください。
ボルトの錆が進行すると、腐敗してだんだんと痩せてきます。すると屋根材との間にすき間が開き、そこから雨水が入ってきてしまうのです。あるいは痩せるどころか肥大化して、屋根材にヒビが入ってそこから雨水が……ということもあります。
屋根材が劣化している
屋根材は天候の影響を直に受ける部分です。台風や雨、飛来物などの影響で劣化することもありますが、下からは見にくい部分なので、「雨漏りして初めて劣化に気づいた」というケースは珍しくありません。
どれほど良質な屋根材でも、年月とともに劣化するのは避けられません。
専用の塗料を塗れば屋根材を保護できますが、10年程度で塗り替える必要があるため、忘れると結局はヒビ割れや浮きなどにつながるでしょう。
コーキングが劣化している
換気扇や天窓が設置されている倉庫の場合、すき間を埋めるためにコーキングします。コーキング剤にはアクリル、ウレタン、シリコンなどさまざまな種類がありますが、いずれも10年程度が寿命です。劣化が進行すると、崩れたりヒビが入ったりして、そこから雨水が侵入して雨漏りに……。
ボトルの錆のように目視で見分けにくい部分なので、定期的に業者に確認してもらうことをおすすめします。
倉庫で雨漏りが起きたときの応急処置
倉庫で雨漏りが発生したら、業者に依頼するのが一番です。
業者が到着するまでは、ご自身で応急処置を施してください。
防水テープで塞ぐ
雨漏りしている箇所がわかったら、これ以上漏れないように防水テープを貼りましょう。範囲が広ければ、防水シートでも問題ありません。
コーキングをする
雨水は、少しのすき間さえあれば簡単に侵入できます。防水テープでしっかり塞いだつもりでも、0.1mmでもすき間が空いていれば、雨漏りは続いてしまうでしょう。
漏水対策には、コーキング処理がおすすめです。
防水テープ(防水シート)を貼り終えたら、その上からしっかりコーキングしましょう。二重に対策することで、かなり強固な応急処置になりますよ。
▷安易なコーキング補修は雨漏り修理に逆効果!注意点と正しい修理方法を解説
倉庫で雨漏りが起きたときの対処法
業者が到着すると、現場の様子を見ながら適切な修理をしていきます。
一般的に倉庫の天井から雨漏りする場合、以下の4パターンで対処することがほとんどです。
ボトルキャップの取付け
雨漏りの原因がボルトの錆にある場合、その部分を保護する「ボトルキャップ」を取り付けます。
ボルトはそのままで後付けするため、比較的リーズナブルに施工可能です。
屋根の塗装
ボルトの錆と共に、屋根材にも錆が見られる場合、「ボトルキャップ取付け+屋根塗装」が一般的です。
屋根材の劣化が軽度な場合は、「防水テープ+コーキング+屋根塗装」で組み合わせることもあります。
屋根材を部分的に張替える
屋根材が大きく劣化している場合、あるいは屋根の面積が広い場合、部分的に張替えて対処します。
カバー工法で全体的にリフォーム
部分的な補修や張替えでは対応できない場合、新しい屋根材を上から乗せる「カバー工法」が使われます。
ただ、屋根材が大きく劣化している場合は、カバー工法ではなく、大掛かりな葺き替え工事が必要でしょう。
倉庫で雨漏りを起こさないための予防策
倉庫は大切なものを保管する場所ですから、「大雨が降った翌朝、倉庫を開けてみたら中のものがひどく濡れていた」となっては大変ですよね。
手遅れにならないためには、日ごろからの予防が欠かせません。
定期的に業者に依頼して、不具合がないかを確認・メンテナンスしてもらいましょう。
では、業者はどのように選べば良いのでしょうか? 次の項で詳しく見ていきましょう。
倉庫のメンテナンスや雨漏り修理を依頼する業者の選び方
倉庫を安心して使うためには、業者との連携が欠かせません。
メンテナンスや雨漏り修理を請け負う業者はいくつもありますが、具体的にどのように選べば良いのでしょうか?
建築業許可を持っている業者
ご家庭の倉庫の場合はそこまで高額にはならないかもしれませんが、工場の倉庫の場合は施工価格が500万円を超えることもあるでしょう。
建築業法では、500万円以上の工事(修理含む)は、建築業許可を持っている業者でなければ施工できないと定められています。
建築業許可を取得するには厳しい審査があるため、信頼できる業者かどうかを見極めるためのポイントの一つになりそうです。
機械を使って原因を特定してくれる業者
雨漏りは目視でも確認できますが、実際に「目視で原因箇所を特定のうえ対処したが、その数か月後にまた雨漏りが始まった」というような事例は珍しくありません。
雨漏りの原因は目では見えないくらいに細かな部分だったり、複数個所にわたっていたりするので、雨漏りを根本的に予防・改善するなら、機械や機具を使った調査が一番安心です。
たとえばサーモグラフィー調査や散水調査など、雨漏り修理専門業者ならではの方法を使うのが良いですね。
問い合わせの際には、どのような方法で雨漏り箇所を特定するのか聞いてみることをおすすめします。
専門的な資格を持つ職人が在籍している業者
雨漏りの原因はさまざまですし、雨漏りの対処方法もケースバイケース。簡易的なコーキングで済む場合もあれば、大掛かりな張替え作業が必要なこともあるでしょう。
雨漏り診断士や建築士などの国家資格者が在籍している業者なら、あらゆる状況に柔軟に対応できます。リフォーム後の相談もしやすいので、今後別の何かがあったときも末永く頼れそうですね。
まとめ
倉庫で雨漏りが起きる原因は、ボルトや屋根材、コーキングなどの劣化が考えられます。
目視で特定して対処することもできますが、しばらくすると再び雨漏りが発生することがあるので、根本的な解決策とはいえないでしょう。
すでに雨漏りしてしまった方はもちろん、予防対策としても、業者に相談することをおすすめします。
雨漏りについての知識はもちろん、専門の機器を使って原因を根本的に突き止めてくれるので、再発防止が期待できるでしょう。
株式会社エーストラストは、倉庫の雨漏り修理を扱っています。
雨漏りは自然に改善することはありません。大切な荷物を守るため、雨漏り修理や予防策など、私たちにどうぞおまかせください。