カバー工法で屋根をリフォームする3つのメリット
2022/08/14
「本当は屋根を葺き替えたいけど、予算の都合でカバー工法を検討している」という人も少なくないと思います。たしかに屋根葺き替えより低予算で屋根全体を一新できるカバー工法は魅力的ですが、カバー工法のメリットは価格面のみではありません。
そこで今回は、カバー工法で屋根をリフォームするメリットやデメリット、施工上の注意点などについて解説します。カバー工法の注意点を理解すれば、安心してカバー工法を検討できますよ。
カバー工法で屋根をリフォームする3つのメリット
ここでは、カバー工法で屋根をリフォームする3つのメリットについて解説します。
工事費用が安価
カバー工法は、屋根葺き替えと比較すると安価な工事費用で屋根をリフォームできます。
屋根葺き替えに比べてカバー工法が安価な理由として、葺き替えと違い既存屋根材を撤去・処分しないことが挙げられます。カバー工法は、既存屋根材の上に新規屋根材を重ねて葺くという施工方法のため、既存屋根材の撤去・処分にかかるコストを削減できます。
また、既存屋根材がアスベストを含んでいる場合には、処分費が高額になるため屋根葺き替えとの工事費の差額はさらに大きくなります。
屋根の断熱性や遮音性向上
カバー工法で屋根をリフォームすると、屋根全体の断熱性や遮音性を向上させることができます。屋根が二重になることにより、夏場の暑さ軽減や梅雨時期のうるさい雨音などが軽減できます。
また断熱性の向上により夏場のエアコンの効きが良くなるため、カバー工法の二次的効果として電気代の節約も期待できます。
工期が短い
カバー工法は、屋根葺き替えや屋根葺き直しに比べて工期が短いことも特徴です。
屋根リフォームの工法 | 工期 |
カバー工法 | 7~9日 |
屋根葺き替え | 9~12日 |
屋根葺き直し | 9~12日 |
天候によって多少前後しますが、屋根葺き替えや屋根葺き直しに比べて2〜3日程度工期を短縮できるため、短い期間で工事をしたい人におすすめの工法です。
カバー工法で屋根をリフォームするデメリット
ここでは、カバー工法で屋根をリフォームする3つのデメリットについて解説します。
使用できる屋根材が限定される
カバー工法で屋根をリフォームする際には、以下のように使用できる屋根材が限定されます。
屋根材 | カバー工法の施工 |
スレート屋根 | ○ |
金属屋根 | |
アスファルトシングル | |
瓦屋根 | × |
カバー工法では、金属屋根のガルバリウム鋼板屋根を使用するのが主流となっています。
一方で、日本の古い住宅で多く採用されている陶器瓦などの瓦屋根全般は、カバー工法による施工ができないことが多いため検討の際は注意しましょう。
建物の耐震性低下
カバー工法による屋根のリフォームは、建物の耐震性低下につながります。
屋根が二重になることで屋根の荷重が増えて建物への負担が大きくなるため、結果的に耐震性の低下を招き地震が発生した時に建物が倒壊するリスクが高まります。
屋根下地の状態を確認できない
カバー工法は、既存屋根材に新規屋根材を重ねる施工方法のため、施工時に既存の屋根下地の状態を確認できません。
たとえば雨漏りの際には、屋根表面のみならず屋根下地にも傷みが生じている可能性があるため、屋根下地の確認は欠かせません。
またカバー工法で屋根が二重になってしまうと、今後屋根下地をメンテナンスする際に屋根の撤去費用が高額になるといったリスクも考えられます。
カバー工法の注意点
ここでは、カバー工法の施工に対する3つの注意点を解説します。
事前の構造計算が必須
カバー工法で屋根をリフォームする際には、事前の構造計算が必須になります。
カバー工法によって屋根が重くなるため、構造計算によって建物に対する負荷に問題がないかを確認する必要があります。
また、今後屋根に太陽光発電の設置を予定している場合には、太陽光発電による負荷を踏まえて構造計算をしましょう。
二度目のカバー工法は不可
カバー工法でリフォームした屋根に、二度目のカバー工法は施工できません。
初回のカバー工法で構造計算に問題がなかったとしても、二度目のカバー工法は建物に過度な負荷がかかるため、建物強度の著しい低下が想定されます。
火災保険の適用外になる場合も
台風など自然災害による屋根の被害をカバー工法で修理する場合、火災保険の適用外になる可能性が高くなってしまいます。
火災保険では「原状回復」が前提となっているため、既存の屋根に新規屋根材を重ねる施工方法であるカバー工法は適用外となるケースが多く見られます。
このような場合、火災保険に即した修理方法として屋根葺き替えを採用します。
カバー工法の費用相場
ここでは、カバー工法の費用相場について解説します。
勾配屋根の戸建て住宅にかかるカバー工法の費用相場は、次のとおりです。
工事内容 | 費用相場(㎡) |
仮設足場 | 700〜1,000円 |
養生シート | 200〜300円 |
ルーフィングシート貼り | 600〜1,000円 |
新規屋根材設置 | 7,000〜11,000円 |
棟包み・軒先・ケラバ設置 | 3,000〜11,000円 |
工事総額 | 11,500〜24,300円 |
勾配屋根の戸建て住宅においてカバー工法で屋根をリフォームした場合、1㎡あたり11,500〜24,300円の費用がかかります。
なお、カバー工法で陸屋根をリフォームした場合にかかる費用は、上記金額より安価になるケースが多く見られています。
カバー工法の施工事例
ここでは、弊社「エーストラスト」で施工したカバー工法の事例を紹介します。
リフォームのポイント | 屋根材における劣化状況の確認 |
施工内容 | カバー工法
ルーフィング設置 |
既存屋根材 | スレート屋根 |
工事場所 | 大阪府狭山市 |
既存のスレート屋根は、表面の劣化や数枚のひび割れがあったものの著しい劣化が見られなかったため、カバー工法で屋根をリフォーム。
カバー工法と同時にルーフィングシートを敷設し、屋根の耐久性と防水性向上を図りました。
カバー工法は知識の豊富な業者に依頼しよう
今回は、カバー工法で屋根をリフォームするメリットやデメリット、施工上の注意点などについて解説しました。
カバー工法による屋根のリフォームには、価格面のほかにも断熱性・遮音性の向上や短工期で施工可能など多くのメリットがあります。一方で、耐震性の低下などのデメリットや事前の構造計算が必須になるといった注意点もあるため、これらをしっかり把握した上で施工する必要があります。
屋根のカバー工法なら、地元大阪密着の屋根修理集団「エーストラスト」におまかせ下さい。屋根修理のプロであるエーストラストは、このようなカバー工法の知識を熟知しているため安心して屋根リフォームを相談できます。
屋根のカバー工法を検討する際には、ぜひ株式会社エーストラストにお声がけください。