波板屋根の修理方法は?雨漏りが起こらないための予防策も解説
2023/04/27
カーポートやテラスなどでよく使われている、波板屋根。
破損してもご自身で修理できますが、少しでもすき間が開いていると雨漏りしたり、台風などで余計に症状が悪化したりするのでご注意ください。
この記事では、波板屋根をご自身で修理する場合の修理方法や注意点について詳しく解説します。
「まだ破損していない」という方でも油断禁物です。万が一に備えて、今から予防策をしっかり施しておきましょう。
波板屋根を修理すべき状況とは
波板屋根は、住宅の屋根材に比べてあまり強度が強くありません。
修理が必要な状況になることは珍しくないので、気になることがあったら早めに対処してください。
波板屋根が破損
波板屋根は、飛来物や積雪などにより、割れたり穴が開いたりすることがあります。
破損したまま放置していると、割れが進行して破片が飛ぶこともあるので大変危険です。
特に悪天候の後は、一度波板屋根の状態を確認すると良いでしょう。
波板屋根が寿命
波板屋根は主に「ポリカーボネート製」「ガルバリウム製」の2種類です。(塩化ビニル樹脂系やトタンもありますが、今ではほとんど使われていません)
ポリカーボネート製の場合、耐用年数は15~20年。
ガルバリウム製の場合、耐用年数は10年程度です。
劣化すると少しの衝撃で大きな影響が出ることがあるので、特に目立った劣化がなくても、耐用年数が近づいたら早めに交換しましょう。
波板屋根をご自身で修理する方法
波板屋根をご自身で修理する場合について、準備するものや流れを紹介します。
高所での作業になるうえ刃物も使います。安全に気を付けて慎重におこなってくださいね。
準備するもの
波板屋根の修理について、準備するものは以下の通りです。
- ・波板屋根をカットできるもの(専用のカッターやハサミ、電動のこぎりなど)
- ・波板屋根を固定できるもの(釘やビスなど)
- ・インパクトドライバー
- ・新しい波板屋根
他にも、
- ・軍手
- ・脚立
- ・金槌
などがあると便利です。
修理の流れ
波板屋根をご自身で修理する場合、流れは大きく分けて「留め具を外す」「下地を掃除」「新しい波板屋根をカット」「新しい波板屋根をセット」の4ステップです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1 留め具を外す
波板屋根は、L字型の留め具で固定されています。
インパクトドライバーまたは手で留め具を取り外してください。
2 下地を掃除
波板屋根を取り外したら、下地や溝を掃除してください。
特に溝は波板屋根を外したときしか掃除できないため、この機会にゴミ詰まりを取り除きましょう。
3 新しい波形屋根をカット
下地がきれいになったら、新しい波板屋根を屋根の形状に合わせてカットしていきます。
ポリカーボネート製の波板屋根であれば、カッターやハサミで切れるでしょう。
一方ガルバリウム製の場合は、電動ノコギリをおすすめします。
4 新しい波板屋根をセット
屋根の形状に沿ってカットできたら、留め具で固定すれば完了です。
(※後述しますが、波板屋根を留める際は「5山ごと」を意識してください。また、留める位置は谷側ではなくて「山側」です)
修理の際に気をつけること
波板屋根をご自身で修理する場合、いくつかの注意点があります。
ご家族とも話し合いながら、誰もが満足する仕上がりを目指しましょう。
・DIYならポリカーボネートがおすすめ
波板屋根は主に「ポリカーボネート製」「ガルバリウム製」の2種類がありますが、ご自身で修理する場合は前者をおすすめします。
ポリカーボネートはカッターやハサミでカットできるので、波板屋根の修理が初めての方でも扱いやすいでしょう。
ガルバリウム製をカットするには電動ノコギリや専用のハサミが必要です。どうしてもガルバリウムが良いという場合は、ホームセンターのカットサービスなどを利用するのも良さそうです。
・用途でカラーを選ぶ
波板屋根は家のどの部分に設置されていますか?
波板屋根には主に6つのカラーバリエーションがあるので、用途でカラーを選ぶことをおすすめします。(透明、ミルク、オパール、ブラウン、マット系、スモーク系)
駐車場や駐輪場の屋根として使っている場合は、スモーク系やブラウンが最適でしょう。濃い目のカラーなら、車や自転車を紫外線からしっかり守ってくれますよ。
一方、ベランダの屋根として使っている方は、洗濯物を干す頻度によってカラーを使い分けるのがおすすめ。たとえば毎日洗濯物をベランダに干しているなら、透明や淡いカラーで日光を取り入れましょう。しかし室内干しが定着している方は、濃いカラーでも特に問題なさそうです。
・留め具は下地の素材に合ったものを使用する
波板屋根の留め具は、大きく分けて以下の5種類です。
下地によっては不向きなタイプがあるので、下地の素材に応じて使い分けてください。(既存の留め具を参考にしても良いですが、劣化している可能性があるため、新品を購入するのが望ましいでしょう)
・ビス:下地が金属や木の場合に最適です。ただ種類がいろいろあるため、購入の際はご注意ください
・傘釘:下地が木の場合に最適です
・ポリカフック:下地がアルミの場合に最適です
・パイプボルトセット:下地がパイプの場合に最適です
・フックボルトセット:下地がL字アングルの際に最適です
なお、どの種類を購入しても、波板屋根を留める際は「5山ごと」を意識してください。
また、留める位置は「山側」です。「谷側」に設置すると雨漏りにつながる恐れがあるので、設置の際はしっかり確認しましょう。
・怪我や事故に注意する
波板屋根の取付けは高所作業になるうえ、刃物(カッターやハサミなど)も使います。
そのため怪我や事故には十分にご注意ください。
可能であれば、ご家族や友人の協力を仰ぐのが良いでしょう。
波板屋根から雨漏りが起こらないための予防策
車や洗濯物など、波板屋根の下には大切なモノが置いてありますよね。
雨漏りが起こるとその下のモノが濡れてしまうので、破損・劣化する前に予防策を施しておくことをおすすめします。
亀裂や穴の確認
特に悪天候の後は、波板屋根の状態にご注意ください。
小さな穴や亀裂があると、そこから雨水が侵入して、雨漏りにつながってしまいます。
軽微なものならシーリングテープやシーリング材で補修できるので、気づいたときにすぐ対処できるよう購入しておきましょう。
波板屋根の交換
波板屋根には寿命があります。
ポリカーボネート製の耐用年数は15~20年、ガルバリウム製の耐用年数は10年程度とされていますが、劣化を感じたら早めに交換するのがベストです。
業者にメンテナンスを依頼する
細かい亀裂や穴だと、目視では確認できないことがあります。
悪天候の後など劣化や破損が気になったときは、業者に確認してもらうのが一番確実でしょう。
信頼できる業者を見極めて、波板屋根の修理はもちろん、住宅の屋根や外壁などその他のメンテナンスでも長く付き合えたら良いですね。
まとめ
波板屋根の修理はご自身でもできますが、高所作業なうえ刃物も扱うので大変危険です。
雨漏りの予防対策としての観点から見ても、業者に依頼することをおすすめします。
エーストラストには、波板屋根の修理に長けた職人が多数在籍しています。
見積もりをお出しすることもできるので、気になることがありましたらお気軽にご連絡ください。
雨漏りのない波板屋根を、安全に長く使いましょう。