スーパーガルテクトと横暖ルーフの違いは?特徴やメリット、デメリットを比較
2023/10/23
屋根の葺き替えやカバー工法でポイントになるのが、建物や住まい方に合った屋根材を選ぶこと。しかしたくさんの中から自分に合った屋根材を選ぶのは、簡単なことではありません。
そこで今回は、代表的な屋根材であるスーパーガルテクトと横暖ルーフについて解説します。
両者の違いや特徴、メリット・デメリットを把握して後悔のない屋根材選びをしましょう。
スーパーガルテクトと横暖ルーフの特徴
スーパーガルテクトと横暖ルーフは、どちらも屋根リフォームに使用される代表的な屋根材ですが、それぞれ異なる特徴を持っています。これら2つの違いを把握するには、あらかじめそれぞれの屋根材における特徴を把握することが大切。
そこでここでは、スーパーガルテクト、横暖ルーフ、それぞれの屋根材について特徴について解説します。
スーパーガルテクトの特徴
スーパーガルテクトは、アイジー工業株式会社が製造した屋根材です。令和4年には、その高い性能から文部科学大臣の表彰を受けています。
スーパーガルテクトは、以下の特徴を持っています。
- 超高耐久
- 長期保証
- 遮熱効果
- 軽量で災害に強い
それでは、簡単に見ていきましょう。
1.超高耐久
超高耐久ガルバを使用しているため、錆びにくく長期間にわたって安定した性能を発揮します。これによって、屋根のメンテナンスサイクルを長くすることができます。
2.長期保証
スーパーガルテクトはめっき付着量も多く、めっき層の厚さは一般的なガルバリウム鋼板の約1.25倍。これにより塗膜15年、赤さび20年、穴あき25年の長期保証がついています。
3.遮熱効果
スーパーガルテクトの構造にはアイジー工業独自の技術が詰まっており、さらに屋根材表面には遮熱性の高い塗料を採用。夏は涼しく、冬は暖かい建物を実現します。
4.軽量で災害に強い
1㎡あたり5kgのスーパーガルテクトは、スレート屋根の1/4、和瓦の1/10の重さしかありません。またアイジー工業が実施した強風実験では、風速65m/sを超える強風にも耐えました。このことから、台風や地震発生時の災害対策に強さを発揮することがわかります。
▷関連記事:スーパーガルテクトとはどんな屋根材?特徴や注意点を解説
▷参考記事:スーパーガルテクトを使った屋根リフォームについて|アイジー工業株式会社
横暖ルーフの特徴
横暖ルーフは、ニチハ株式会社が製造した屋根材です。
横暖ルーフは、以下の特徴を持っています。
- 断熱材一体型屋根材
- トップクラスの断熱性能
- 多彩なバリエーション
ひとつずつ見ていきましょう。
1.断熱材一体型屋根材
横暖ルーフは、ガルバリウム鋼板またはフッ素鋼板の断熱材一体型屋根材です。
2.トップクラスの断熱性能
横暖ルーフは、高い断熱性能を誇り、その性能は業界トップクラスと言えます。
3.多彩なバリエーション
横暖ルーフは、多彩なバリエーションがあるのも特徴のひとつ。全6種類の中から、建物やコストに合った屋根材を選べます。
製品名 | 特徴 |
---|---|
超高耐久 横暖ルーフαプレミアムS | フッ素樹脂遮熱鋼板を採用 高意匠・高機密・高断熱モデル |
超高耐久 横暖ルーフプレミアムS | フッ素樹脂遮熱鋼板を採用 上質で耐久性に優れたモデル |
超高耐久 横暖ルーフαS窯変 | 南欧風スタイル |
超高耐久 横暖ルーフαS | 遮熱鋼板を採用 高意匠・高機密・高断熱モデル |
超高耐久 横暖ルーフS | スタンダードモデル |
超高耐久 横暖ルーフS 1820 | スタンダードモデル6尺サイズ |
▷関連記事:横暖ルーフとはどんな屋根材?特徴や注意点を解説
▷参考記事:センタールーフ(横暖ルーフシリーズ)商品説明|ニチハ株式会社
スーパーガルテクトのメリット・デメリット
次は、それぞれの屋根材におけるメリット・デメリットを見ていきましょう。ここではまず、スーパーガルテクトのメリット・デメリットについて解説します。
スーパーガルテクトのメリット
スーパーガルテクトのメリットは、以下のとおりです。
- 耐用年数が長い
- 長期保証で安心
- 光熱費削減
- 自然災害に強い
- 豊富なカラーバリエーション
それでは、順番に見ていきましょう。
1.耐用年数が長い
超高耐久ガルバを採用しているスーパーガルテクトの耐用年数は、25〜35年。これにより、足場をかけるなど大掛かりなメンテナンスの回数を減らせるため、近隣住民に迷惑をかける心配もありません。
2.長期保証で安心
スーパーガルテクトは、塗膜15年、赤さび20年、穴あき25年の長期保証。雨風から建物を守る屋根に対して、これだけの長期保証があるのは大きな安心につながります。
3.光熱費削減
スーパーガルテクトの高い遮熱効果により、エアコンなどの光熱費削減が期待できます。
4.自然災害に強い
軽量なスーパーガルテクトは、台風や地震といった自然災害に強さを発揮します。重たい和瓦からスーパーガルテクトに屋根を葺き替えれば、建物に対する負荷も軽減できます。
5.豊富なカラーバリエーション
スーパーガルテクトのカラーバリエーションは、新たに加わった「Sシェイドワインレッド」を入れて全6色。自分の好みや建物の外観に合った色を選定できます。
スーパーガルテクトのデメリット
一方、スーパーガルテクトのデメリットは、コスト面のみ。高性能な屋根材のため、ほかの屋根材に比べて初期費用やメンテナンス費用が高くなる傾向があります。
しかし、コストパフォーマンスは決して悪くないため、屋根リフォームにおすすめできる屋根材と言えます。
横暖ルーフのメリット・デメリット
次に、横暖ルーフのメリット・デメリットを見ていきましょう。スーパーガルテクトとの違いを意識しながら、読み進めてください。
横暖ルーフのメリット
横暖ルーフのメリットは、以下のとおりです。
- 耐用年数が長い
- 断熱性が高い
- 選択肢が多い
ひとつずつ簡単に解説します。
1.耐用年数が長い
横暖ルーフの耐用年数はおよそ40〜50年で、スーパーガルテクトのそれを上回ります。特に、フッ素樹脂遮熱鋼板を採用したシリーズは耐久性が高く、高いコストパフォーマンスを誇ります。
2.断熱性が高い
断熱材一体型屋根材である横暖ルーフにおいて、断熱性の高さはもはや言うまでもありません。特に、居住者が多く冷暖房による光熱費に悩んでいるのなら、横暖ルーフに屋根をリフォームして光熱費を削減するのも得策と言えるでしょう。
3.選択肢が多い
横暖ルーフは商品の選択肢が豊富なため、屋根のメンテナンスサイクルや今後の住まい方に合った商品を選ぶことができます。しかし、カラーバリエーションは5色展開とスーパーガルテクトには劣ります。
横暖ルーフのデメリット
一方、横暖ルーフのデメリットは、以下のとおりです。
- 初期費用が高い
- 緩い勾配の建物はNG
それでは、個々に見ていきましょう。
1.初期費用が高い
スーパーガルテクトと同様に、横暖ルーフもその性能の高さから初期費用が高くついてしまいます。しかし、スーパーガルテクトやその他の屋根材に比べて耐用年数が長いため、メンテナンスにおけるコストパフォーマンスは高いと言えます。
2.緩い勾配の建物はNG
横暖ルーフは、緩い勾配の建物には採用できません。具体的には、2.5寸以上の勾配がある屋根が条件になるため、建物によっては採用できない可能性があります。
スーパーガルテクトと横暖ルーフのコスト比較
スーパーガルテクトと横暖ルーフは、どちらも高性能な屋根材です。しかし一方で、その高性能ゆえにほかの屋根材に比べ、初期費用などのコスト面が高くなる傾向があります。そこでここでは、スーパーガルテクトと横暖ルーフにかかるコストを比較していきます。
スーパーガルテクトと横暖ルーフにかかるコストは、以下のとおりです。
屋根材 | コストの目安(㎡あたり) |
---|---|
スーパーガルテクト | 7,000円 |
横暖ルーフ | 8,000円 |
このように、1㎡あたりにかかるコストの目安は、スーパーガルテクトに比べて横暖ルーフの方が高くなっています。しかし、両者の対応年数はスーパーガルテクトが25〜35年、一方の横暖ルーフは40〜50年と15年前後の差があります。
これはつまり、今後の住まい方によって選択すべき屋根材が変化することを意味しています。今後長期に渡って建物に住み続ける場合や、屋根のメンテナンス費用をおさえたい場合は、耐用年数が長くコストパフォーマンスの高い横暖ルーフを選択しましょう。
まとめ
今回は、スーパーガルテクトと横暖ルーフの違いや特徴、メリット・デメリットについて解説しました。
スーパーガルテクトと横暖ルーフは、どちらも屋根のリフォームにおすすめできる高性能な屋根材です。しかし、各々屋根材の特徴やメリット・デメリットに違いがあるため、屋根の状態や今後の住まい方など広い視野を持った屋根材選びが欠かせません。
しかし「自分ひとりでどうしても決められない」「専門家のアドバイスがほしい」という場合には、大阪の屋根修理専門店株式会社エーストラストにお任せください。屋根を細かく点検し、建物の状況や今後の住まい方に合った適切なアドバイスをさせていただきます。