【金属屋根】雨漏りが起こった際の症状と修理方法
2023/09/19
金属屋根における定期的な点検やメンテナンスを怠ると、雨漏りのリスクが高まります。
また、金属屋根からの雨漏りを放置してしまうと、屋根だけではなく建物強度の低下にもつながるため、早期発見・早期補修が必要不可欠であると言えます。
そこで今回は、金属屋根で雨漏りが起こった際の症状と修理方法について解説します。
雨漏り発生時の症状や修理方法に対する知識を学んで、雨漏り被害を最小限に抑えましょう。
金属屋根の雨漏りで室内に見られる症状
金属屋根の雨漏りで室内に見られる症状は、以下のとおりです。
- ・クロスのシミや剥がれ
- ・天井裏のポタポタという音
- ・カビや菌などによる異臭
- ・シロアリの発生
それでは、順番に見ていきましょう。
【症状1】クロスのシミや剥がれ
金属屋根から雨漏りが起こった際には、室内の天井や壁のクロスにシミや剥がれなどが見られる場合があります。この場合、すぐにクロスを補修したり貼り替えたりするのではなく、まずは雨漏り修理の専門業者に連絡し、雨漏り箇所を特定しましょう。
【症状2】天井裏のポタポタという音
金属屋根から雨漏りが起こると、部屋で寝ている時などに天井裏のポタポタという音に気づく場合があります。この音はおもに屋根から浸入した雨水が建物内を通って、天井裏で滴り落ちることで発生します。
そのため、天井裏の異音に気づいたらまずは雨漏りの発生を疑い、専門業者に屋根点検を依頼しましょう。
【症状3】カビや菌などによる異臭
金属屋根から雨漏りが発生すると、室内の異臭に気づくことがあります。これは、雨漏りによって室内の壁や天井に湿気が停滞することが原因とされます。湿気の停滞により発生したカビや菌などがこの異臭を放っているのです。
【症状4】シロアリの発生
金属屋根からの雨漏り発生からしばらく経過すると、建物にシロアリが発生するおそれがあります。シロアリはおもに木材を主食とする生物。構造体が木材でできている木造の建物においては、シロアリは天敵そのものです。
このような建物のリスクを避けるためにも、絶対に雨漏りは放置してはいけません。
金属屋根から雨漏りが発生した際の応急処置
金属屋根から雨漏りが発生した際は、すぐに雨漏り修理の専門業者に相談が必要です。しかし、業者の到着までに日数がかかる場合には、できる範囲で応急処置をしなければならないケースもあるでしょう。
そこでここでは、金属屋根から雨漏りが発生した際の応急処置を、室内と屋外に分けて解説します。
室内の応急処置
室内における応急処置の方法には、以下のようなものがあります。
- ・防水テープ補修
- ・クロスの補修
なお、クロスの補修については、雨漏り箇所の特定および雨漏り修理が完了したあとに行うことが望ましいとされています。
金属屋根の応急処置
金属屋根における応急処置の方法には、以下のようなものがあります。
- ・コーキング補修
- ・防水スプレー補修
- ・タッチアップ塗装
これらの補修はある程度の慣れが必要なため、普段の生活でDIYなどをしない方は避けたほうがいいでしょう。また、このような作業に慣れている方でも、屋根上での作業は転落などの危険を伴うため、無理のない範囲で行うことが大切です。
金属屋根から雨漏りが発生する原因
金属屋根から雨漏りが発生する原因は、必ずしもひとつではありません。そこでここでは、金属屋根から雨漏りが発生する原因を見ていきましょう。
金属屋根から雨漏りが発生する原因は、以下のとおりです。
- ・雨樋の詰まり
- ・屋根材のひび割れ・欠け・破損
- ・コーキングの劣化
- ・屋根板金の劣化
- ・防水シートの劣化
それでは、ひとつずつ解説します。
【原因1】雨樋の詰まり
雨樋に土や泥、枯葉などが詰まるとスムーズに雨水の排水ができず雨漏りにつながります。雨樋の詰まりを解消するためには、定期的な雨樋の清掃が必要です。
【原因2】屋根材のひび割れ・欠け・破損
何らかの理由で屋根材にひび割れや欠け、破損などがあると、そこから雨水が浸入して雨漏りが発生します。これらを予防するためには、定期的な屋根の点検が欠かせません。
【原因3】コーキングの劣化
コーキングは、金属屋根全体に施工されています。紫外線などの影響で防水の役割を持つコーキングが劣化してしまうと、雨漏り発生のリスクが高まるため注意しましょう。
【原因4】屋根板金の劣化
屋根材と同様に、屋根板金の劣化も雨漏りの発生につながります。金属屋根の屋根板金は、劣化するとサビが発生するケースが多いため、屋根点検の際にはサビに注目しましょう。
【原因5】防水シートの劣化
屋根下地である防水シートの劣化も、雨漏りの発生につながります。防水シートの劣化は、通常の屋根点検では確認できないため、あらかじめ防水シートの耐用年数を把握し、適切な時期にメンテナンスを実施しましょう。
金属屋根の雨漏り修理方法
金属屋根の雨漏り修理においては、まずは雨漏りの原因を特定し、適切な修理方法を選択することが大切です。そこでここでは、金属屋根の雨漏り修理方法について見ていきましょう。
金属屋根の雨漏り修理方法は、以下のとおりです。
- ・雨樋の清掃
- ・屋根材の補修・交換
- ・棟板金の補修・交換
- ・金属屋根のカバー工法
- ・金属屋根の葺き替え
ひとつずつくわしく解説します。
【修理方法1】雨樋の清掃
雨漏りの原因が雨樋の詰まりである場合には、雨樋の清掃が必要です。なお、雨樋を清掃しても雨漏りが止まらない場合には、ほかの原因を視野に入れる必要があります。
【修理方法2】屋根材の補修・交換
屋根材にひび割れや欠け、破損などが見られる老婆には、屋根材の補修や交換を検討しましょう。なお、既存の屋根材が廃盤になっている場合には、屋根全体のカバー工法や葺き替えが必要になるケースもあります。
この場合、修理に対するコスト負担が大きくなるため注意しましょう。
【修理方法3】棟板金の補修・交換
金属屋根の棟板金にサビなどの劣化が見られる場合には、棟板金の補修・交換が必要です。なお、屋根材の交換と同じく棟板金を交換する際には、あらかじめ既存棟板金の手配可否を確認しておきましょう。
▷棟板金から雨漏りが起こる原因とは?対処法・メンテナンス方法を解説
【修理方法4】金属屋根のカバー工法
金属屋根全体に著しい劣化が見られ、部分的な補修・交換が難しい場合には、まず金属屋根のカバー工法を検討しましょう。
金属屋根のカバー工法は、葺き替えに比べてコストの削減や工期の短縮が見込めます。
しかし一方で、屋根下地の劣化状況を確認できなかったり、屋根の重量増加により建物への負荷が大きくなるなどのリスクがあったりします。
金属屋根のカバー工法を検討する際には、これらのリスクを踏まえて建物の構造計算を必ず実施しましょう。
【修理方法5】金属屋根の葺き替え
構造計算でNGが出たり、屋根下地の劣化が確認されたりした場合には、金属屋根の葺き替えを検討しましょう。
たしかに金属屋根の葺き替えは、カバー工法に比べてコストが高くなるだけでなく、工期も長くなりがちです。しかしその一方で、屋根の軽量化や屋根下地の適切なメンテナンスを実現できるといったメリットもあります。
金属屋根の雨漏り修理にかかる費用
金属屋根の雨漏り修理にかかる費用は、雨漏りの原因や被害状況などによって大きく異なります。
そこでここでは、金属屋根の雨漏り修理にかかる費用を修理方法別に解説します。金属屋根の雨漏り修理にかかる費用は、以下のとおりです。
工事内容 | 雨漏り修理にかかる費用 | |
---|---|---|
部分補修 | 雨樋の清掃 | 1〜5万円 |
屋根材の補修・交換 | ||
(1箇所) | 3〜10万円 | |
棟板金の補修・交換 | 5〜50万円 | |
全体補修 | 金属屋根のカバー工法 | 5,000〜7,500円/㎡ |
金属屋根の葺き替え | 6,000〜8,500円/㎡ |
これらの中でも屋根全体の補修にかかる費用は、屋根の下地材や選択する新規屋根材のグレードなどによって大きく異なります。それ以外にも、建物の立地や周辺環境によっても変動することがあります。
また、金属屋根の葺き替えは、既存屋根のアスベスト含有有無によっても金額が大きく変わるので注意しましょう。
【まとめ】
今回は、金属屋根で雨漏りが起こった際の症状や修理方法などについて解説しました。
金属屋根で雨漏りが起こった際には、早い段階で雨漏り修理の専門業者に相談することが最も大切です。
大阪の屋根修理専門店株式会社エーストラストは、雨漏り修理のプロ。金属屋根の雨漏り修理なら、株式会社エーストラストまでお気軽にお問い合わせください。