大阪の屋根修理に使える補助金について解説
2022/12/07
屋根修理するにあたり、費用が気になる方も多いでしょう。屋根修理は金額が大きいため、費用をおさえたいならば工夫が必要です。工夫の仕方はさまざまですが、『補助金』の活用も有効な手段となるでしょう。耐震改修や省エネ改修もあわせて検討する場合には補助金が利用できる可能性があります。
大阪府、または国や自治体からもらえる補助金についてまとめているので、大阪府にお住まいの方はぜひ参考にしてみてください。補助金を使わずに屋根修理の費用を抑えるポイントもご紹介いたします。
大阪府の屋根修理の補助金を使うには耐震改修が必要
屋根修理のみ行う場合、大阪府の補助金では対象外となる場合がほとんどです。
補助金を受けるためには「適用条件」に当てはまることが求められ「屋根修理と合わせて耐震改修を行う」という場合には、検討する余地があります。
制度の適用条件や内容、補助金額を確認してみましょう。
民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度
屋根は重くなるほど、地震の際に建物へ与える負荷が大きくなります。耐震性を考慮して軽い屋根へ履き替える改修工事は、耐震性の向上につながるため、補助金の対象として認められているのです。
大阪府内では、昭和56年5月31日以前に建築された木造住宅の耐震化を促進しています。国・大阪府・市町村がそれぞれ補助金を負担する制度で、相談窓口は市町村です。
市町村によっては、築年数に独自の基準を設けている場合があるので、利用する場合にはお住まいの地域の条件を確認しましょう。
築年数の基準に加えて以下の要件を満たす必要があります。
- ● 現に居住しているか、これから居住しようとすること
- ● 市町村が定める要件に合致すること
- ● (設計・改修)課税所得金額が5,070,000円未満(めやす年収910万円)であること
- ● (設計・改修)耐震診断結果の耐震性の不足するもの
引用元:大阪府|木造住宅の耐震化について
また、補助上限額は以下の通りです。
- ● 耐震診断:5万円
- ● 改修:40万円(所得によっては60万円)
耐震改修に係る所得税額の特別控除
耐震改修を含む屋根修理を行うと、補助金だけでなく所得税でも優遇されます。
上限250万円までの工事であれば10%が控除額となます。250万円を超えた部分についても割合は少なくなりますが、控除の対象です。
【参考】耐震改修に係る所得税額の特別控除
リフォーム融資の活用
耐震改修に伴う屋根修理には、公的機関である住宅金融支援機構のリフォーム融資が利用できます。
融資実行までの期間が長く提出書類が多いですが、比較的低金利で長期の返済期間の設定も可能です。別途、高齢者向けの返済特例制度もあります。
【参考】独立行政法人住宅金融支援機構|リフォーム融資のご案内
利用できるのは大阪府の制度だけではありません。自治体や国によって受けられる補助金制度も利用できます。
大阪府の屋根修理に使える、自治体からの補助金
屋根修理のみを行う場合に適用できる、大阪府内の自治体の補助金には、泉佐野市の「住宅リフォーム助成事業」があります。活用できるのは戸建て住宅に限り、マンションやアパートには適用できません。
大阪府の自治体から出る補助金は、耐震性の向上以外に『空き家の再生』『三世代同居』を目的とした改修に適用されるケースが多く、適用条件が限られています。また、適用条件を満たしていても、屋根修理や外壁塗装のみでは適用できない場合もあります。
【一般的な屋根修理のみに適用できる補助金制度】
● 泉佐野市『住宅リフォーム助成事業』…住宅リフォーム工事に要した補助対象工事費用の10%(最大10万円)の補助。(屋根修理のみでも適用されるが、戸建て住宅に限る)
【空き家の再生が条件の補助金制度】
- ● 大阪市『空家利活用改修補助事業』…バリアフリーや省エネなどの性能向上のため空き家を工事するものに補助。(※外壁や屋根修理工事のみ行う場合には対象外)
- ● 寝屋川市…空き家を購入後、リノベーションに伴う設計・監理費および工事費用、リフォームに伴う工事費用の一部を補助。
- ● 枚方市『若者世代空き家活用補助制度』…空き家の除却や住宅の新築・リフォームにかかる費用を補助。昭和56年5月以前の空き家などの条件あり。
【同居が条件の補助金制度】
- ● 八尾市『同居支援補助金』…市内在住の親世帯と子世帯が同居するために必要となる工事費用の一部を補助。
- ● 茨木市『多世代近居・同居支援事業』…親等と同居するために市内業者でリフォームする場合、工事費用の一部を補助。
- ● 豊中市『三世代同居・近居支援事業』…市外在住の子育て世帯が市内に住む親世帯と同居するための工事費用の一部を補助。
似たような補助金制度であっても、自治体によって対象となる条件や補助金額は異なるため、必ず希望する自治体の要件を確認しましょう。
大阪府の屋根修理に使える、自治体からの補助金
屋根修理に国の補助金が利用できる事業として、『長期優良住宅リフォーム推進事業化』が挙げられます。
介護保険を利用したリフォームは住宅改修費用が一部支給されますが、あくまでも介護に必要な改修に付帯する工事が対象です。屋根修理には適用されません。
長期優良住宅リフォーム推進事業化
国土交通省が住宅の長寿命化や省エネ化を推進している事業で、補助金の交付を受けられます。ただし、屋根修理のみ行う場合には適用できません。
“耐震改修工事や、断熱改修工事等の性能向上工事と併せて実施する場合は補助の対象になる場合があります。(外壁や屋根の塗替え工事のみを実施する場合は、本事業の補助対象外です。)”
引用元:国立研究開発法人建築研究所|リフォーム工事をお考えの方
遮熱塗料や断熱塗料であっても、屋根や外壁の塗替え工事のみ行う場合には、使用できないため注意しましょう。
屋根または外壁などに関する改修工事には、以下の項目が対象となります。
- ● 屋根の軽量化による耐震工事
- ● 屋根の貼り替え
- ● 外壁塗装
- ● 雨樋の交換
いずれも、専門調査員による診断を受ける必要があり、「屋根の貼り替え」「外壁塗装」「雨樋の交換」は指摘を受けた場合に対象となります。
屋根修理を補助金に頼らず安くする工夫
耐震や省エネ性能の向上を行わず、屋根修理だけを希望している場合に使用できる補助金は、大阪府では一部の自治体に限られています。自治体の補助金に頼らず、屋根修理を安く行うためにできる工夫をご紹介いたします。
台風被害に火災保険が適用される場合がある
火災保険は、台風などの『風災』も自動的に補償範囲に組み込まれている場合がほとんどです。台風で瓦や棟板金が飛んだ等の被害があれば、保険が適用できるケースもあります。被害が発生してから3年以内に申請するなどの条件があるため、加入している火災保険の内容を確認してみるとよいでしょう。
また、近年一部の保険では、風災の補償を外して保険料を安くできるプランもあるため、火災保険に加入していれば必ず対象となるわけではないので注意しましょう。
複数の業者へ相見積もりをとる
同じ施工内容でも、業者によって価格は異なります。相見積もりをとることで、安く工事ができる業者を選択できるでしょう。相場から大きく外れた請求をされていないか、比較することで確かめることも可能です。
相談や見積もりは無料である場合が多いので、手間にならない2~3社程度で比較することをおすすめします。
専門業者へ依頼する
建築時のハウスメーカーや工務店に依頼すると、下請け業者に施工を依頼する場合も多く、中間コストがかかる場合があります。屋根修理や塗装を地域の専門業者に依頼することで、適正価格で工事ができます。
初めての相談が不安な場合には、口コミ内容やホームページの施工例を参考にしてみるとよいでしょう。
まとめ
大阪府や国の屋根修理に関する補助金を活用するには、耐震改修や省エネ改修などと合わせて修理する条件がありました。屋根修理のみを希望する場合には、限られた自治体にしか補助金がありません。そのため、屋根修理の費用を抑えるためには、火災保険の申請や相見積もりをとるなどの工夫することが大切です。
大阪府で屋根修理を検討される場合には、地域に根差したエーストラストに、お気軽にご相談ください。